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藤澤仁さんの『夏の呼吸』サイン会に行ってきました

みなさんこんにちは。
ドラクエ10初代ディレクターの藤澤仁さんが『夏の呼吸』という本を出版されました。
これを記念したトークショー&サイン会が開催されるとネットで知りまして、先日参加してきたんです。

 

会場は新宿の紀伊国屋書店。
ゲストにはドラクエ10初代プロデューサーの齊藤陽介氏をお迎えするという、ドラクエ10プレイヤーにはたまらない組み合わせです。私はすぐに参加を申請し、当日を楽しみに待ちました。
サイン会のPRサイトでは藤澤さんへの質問も受け付けていたので、気になっていたことをメッセージ機能で送信しておきました。

 

サイン会当日。
余裕を持って会場に行ったのですが、すでに15人程が並んでいました。

かなりの盛況ぶりです。
開場すると、まず入り口で藤澤さんの新刊を買ってから入場となります。

サインはこの本にしてもらうことになります。

 

 

並べられた椅子に座り、開演を待つ間に先程購入した『夏の呼吸』をまじまじと眺めます。
マウンテンバイクに乗った少年が表紙飾っていました。
背景に描かれる空と雲がいかにも夏らしいです。
この本には、表題作である『夏の呼吸』という短編と『雨傘』という中編の2本が収録されています。
それぞれ藤澤さんが20歳と25歳のときに書かれた作品で、有名な文学賞の候補にもなった作品です。
今からおよそ30年前に書かれた作品がなぜ今年出版されることになったかは、きっとトークショーで語られるはず……

 

そんなことを考えていると、いよいよ開演時間となりました。
あたりを見渡すと40席ほどの椅子はすべて埋まっていて、立ち見もいます。
並んだ椅子の前に司会者(ニンテンドードリームの女性編集長)が登場し、簡単な注意事項を述べた後、藤澤仁さんとゲストの齊藤陽介さん(よーすぴ)が後方から入場してきます。
DQXTVでお馴染みの人たちを生で観たのは私にとって初めてのことで、なんだかテレビでおなじみの芸能人を目撃したような気持ちになりました。

 

前のテーブルに両名が着席すると、トークショーの開幕です。
『夏の呼吸』がどんな作品で、何時頃、どんな気持ちと環境で書かれたのか、説明されていきます。
30年前の作品がなぜ本になったのかというと、藤澤さんがドラクエを離れた後にディレクターを務めた『予言者育成学園』がきっかけだったそうです。
この作品は惜しくも数年でサービスが終了してしまいましたが、そのストーリーは各方面で非常に高く評価され、藤澤さんのもとに書籍の話が持ち込まれました。
そこから紆余曲折を経て、ゲーム業界に入る前に執筆された夏の呼吸を出版する運びとなったといいます。
預言者育成学園がなければこの本は世に出ることはなかったと少し熱っぽく語っていました。
夏の呼吸を書いたのは専門学校に通っていた頃で、金も学歴もなく、何かになりたいと渇望してた若くギラギラした気持ちを原稿用紙にぶつけたそうです。

 

トークショーの時間はだいたい45分ほど。

もともと話の上手い藤澤さんとよーすぴの掛け合いなので、時間があっという間でした。
お二人のの近況も判明し、藤澤さんはミクシィと会社代表の二足のわらじを履き、よーすぴはDQ10のプロデューサーを退任したので暇になるかと思いきや以前より忙しい日々を送っているそうです。

 

トークショーの終わりには、『夏の呼吸、今後の公約』と題して重版がかかったときに実施する公約が発表されました。

 

重版1回
キャッチコピー募集イベント


重版2回
ネタバレ感想トークイベント


重版3回
雨傘verの装丁作成


重版4回
預言者育成学園の書籍化


重版5回
「夏の呼吸」の旅に藤澤さんが挑戦

 

会場が一番盛り上がったのは、重版4回目の公約『預言者育成学園の書籍化』
先程も少し触れましたが、藤澤さんが預言者育成学園に掛けた思いは非常に大きく、サービス終了時にゲーム内で公開できたストーリーは構想全体の4分の1未満だったそうです。
藤澤さんの中で預言者育成学園はまだまだ終わってない作品で、なんとしてでも本をして世に出したいと考えているようでした。
どこまでの部分を本にできるかわかりませんが、重版が4回かかれば預言者育成学園が再び世に出ることになりそうです。

 


ラスト15分ほどは質問コーナー。
なんとそこで事前に送っておいた私の質問が読まれました。

 

よーすぴ「では次の質問です、会場にキミーさんいる?

 

私「は、はい!」(びっくりして手を挙げる)

 

藤澤さん「質問ありがとうございます。」

 

よーすぴ「ではキミーさんからの質問読みますね、『僕は藤澤さんの書かれるドラクエ10の運営だよりが大好きでした。あの文章を書かれるときに、どのようなことを気をつけていらしゃいましたか?』

 

 

そう、私が藤澤さんのサイン会に足を運ぼうと思ったのは、ひとえにドラクエ10の公式サイトに掲載されていた『運営だより』の文章に惹かれたからです。
きっとこの人が書く本ならば面白いだろうなと思ったのです。

 

ネットゲームはその特性上、すべてのプレイヤーの満足するゲームづくりは不可能です。
ゲームに費やす時間やプレイスタイルによって、必ず不満を抱く修正や追加機能が存在します。
何を隠そう私もバージョン1の頃は不満に思った修正が何度かありました。
そんなときに藤澤さんはDQXTVと定期的に更新される運営だよりのなかで、
どうしてこの修正必要なのかというのを自分の言葉でしっかりと説明されていました。
読み終わると、『運営の責任者がそこまで言うのならば……』と納得したものです。
それからは運営だよりが楽しみになり、次第に更新を首を長くして待つようになっていったのです。
いつの間にか、ライター藤澤仁さんのファンになっていたんですね。
きっと藤澤さんの運営だよりを楽しみにしていたのは私だけはなかったはずです。
この心を打つ文章をどのような気持ちで書かれていたのかずっと興味があったので質問をさせてもらったのです。

 

運営だよりを書くときに何を意識していたのか?と。

 

そんな私の質問に藤澤さんはこのように答えられました。
必死でメモしたものをそのまま記します。

 

シナリオ出身なのに『藤澤って文章うまくね?』と初めて認知されたのが運営だよりで困惑した。(笑)
あそこは禊(みそぎ)の場みたいなところ。
運営だよりは上っ面を語るのではなく、自分の感情を出すことにした。
後任のりっきー(斉藤力)も何を書いて良いのかわからず、尋ねに来た。
りっきーには「お前が世界で一番ドラクエ10を面白くしようとしているし、面白くしなくちゃいけない。その気持ちを書け。」と伝えた。

 

実は私も仕事で人に向けての文章を書くことがあります。
テンプレート的なものも用意されていて、それを使えばそれなりものが作れたりするのですが、必ず自分で文章を考えるようにしています。
1から構成を考えていくので、完成までにはテンプレを使うより当然時間がかかります。それでも自分の考えや感情を盛り込み、なんとか形になると嬉しいものです。
後日、文章の感想を同僚からもらうことがあったりすると、ああ書いてよかったなぁという気持ちになります。

 

自分の考えで文章を書くようになったきっかけは、藤澤さんの書かれたあの運営だよりがきっかけでした。
この日、自分の質問に回答してくださったことで、これからも自分の気持ちを乗せた文章を書いていこうと決心しました。
イベントに来てよかったなぁと思った瞬間でした。

 


質問コーナーが終了すると、いよいよサイン会です。
1人ずつ机の前に行き、サインをしてもらいながら藤澤さんと会話を交わし、握手をして、退出という流れになります。


藤「さっきは質問ありがとうございました。」

 

私「答えてくださいまして、嬉しかったです。ドラクエ10の運営だよりを読むのが本当に楽しみでした。今でも最終回の運営だより読むことがあるんですよ。」

 

藤「今はソシャゲとかで、若い人たちがディレクターをすることが多くなったんですよ。日々のアップデートや新しいイベントを文章で説明するときに、あの冒険だよりを参考にしてると声かけてもらうことがあるんですよ。」

 

私「なるほど、運営だよりは教科書みたいになってるんですね。笑」

 

藤「これからもがんばりますので、ぜひよろしくおねがいします。」

 

私「こちらこそ、応援しています。またイベントしてください。」

 

緊張していてうろ覚えですが、こんなやり取りの後に藤澤さんと握手をして会場を後にしました。

帰り際には、この日のために作ったという夏の呼吸缶バッジ1個とポストカード5枚の豪華セットのお土産を頂戴しました。
どうもありがとうございました☺

 


家に帰り、早速表題作の夏の呼吸を読むと、20歳のギラギラした藤澤さんを作品の中に感じました。
若い頃に私も持っていた、何者かになりたい、何かを成し遂げたいという気持ちを思い出させてくれる素晴らしい作品でした。
あとがきも非常に読ませてくれる文章で、今現在の藤澤さんの考えと気持ちを知ることができる名文でした。
梅雨が明けて、暑い夏がやってきたらまたもう一度読もうと思います。
きっと、一段と味わい深いものになるはずです。


最後に露骨な宣伝になりますが、夏の呼吸は紀伊國屋書店で買うと良いそうです。
売上が良ければまたイベントを開催しやすくなるそうですよ☺
近くに紀伊國屋書店がある人ならば、お店で買ってみてはいかがでしょうか。
もちろん他のお店やAmazonなどでの購入も大歓迎だそうです。

 

これからも藤澤仁さんのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

キミー * 日記 * 20:44 * - * -
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